特別機関『GQ』!!
「ねえ瑠都。カラス達、どのくらいの風まで耐えられる?」
「『速風』でも大丈夫だ。万が一、飛ばされてもすぐにバランスを取れる。」
「そう。
純、ここから飛び降りても、純の運動神経なら大丈夫だよね?」
「こ、ここから?」
「あー大丈夫よ、きっと。だって純、この前部室から飛び降りたもんね?」
「心…飛び降りたというより、させられたんですけど。あなたに。」
「じゃあ大丈夫か。」
「弥生‼」
弥生は黙ってシュンの足元を指した。
「見て、カラスにつつかれてるからか、足元が安定してない。
私が『速風』で更に不安定にさせるから、純はあいつを思い切り殴って。」
「へ…?」
「腹が立ってるんでしょ?殴りかかりそうになってたじゃない。」
「まあ…そうだけど。」
「殴っていいよ。もし勢い余って落ちることになっても、ことはちゃんだけは助けるようにね。」
「……オッケー」
弥生は二コリと笑ってシュンを見据えた。
「ここが屋上で良かった…
『速風』‼‼」