特別機関『GQ』!!
手を引っ張り、ことはの体を自分に引き寄せる。
「よかった…ホントによかった…」
「純ちゃん…ごめんね、迷惑ばかりかけて。」
「何言ってんの‼親友だから別に気にすることないよ。」
私はちらりと地上に目を向ける。
でも、火事の煙で良く見えない。
「へっ‼仲良し友情ごっこしてる場合かよ。
ご覧のとおり視界は最悪。さあ、どうする?」
私達より下をビル沿いを落下するシュンはニヤリと笑っていた。
「別にどうとでもなる。むしろまずいのはあなたの方なんじゃない?」
「いいや?俺も案外平気だぞ?」
そんなことを話していると黒煙の中に飛び込んだ。
《下が見えない…最悪だ》
「純ちゃん」
不意にことはが言葉を発した。
「どうしたの?」
「純ちゃん、絶対に助けるから。無事に、着地できるようにするから…‼」
「ことは…?」
「無事に着地する」
パチン…
ことはの指が鳴らされた。