魔法の言葉
好きな人を疑ってしまう自分が許せなくて

涙が出た。

先生は驚いている。

そりゃそうだよね。

しゃべっている間も目も合わせないし、

いきなり泣き出すし。

迷惑かけたくないと思えば思うほど空回りして。

ばかみたい…。

それでも先生は優しい声で。

「どっか苦しい?」

あたしは、首を横にふった。

とにかく今は考えてすぎて頭がごちゃごちゃだ。

「落ち着こっか。泣いちゃうと咳も出ちゃうし。」

もう遅かった。

「ゲホッ…ヒューヒュー」

そんな時でも先生は冷静だ。
さりげなくあたしの手に触れ脈をとっている。


吸入するね。
と言って準備を始めた。



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