男装人生



「こんなに解けたのは初めてかも。」



「校長もこの成績を重視するでしょうし、良かったですね。」


「まだ結果は出てないだろ~?」


圭也が珍しく真面目な顔でそう言ってきた。



「そんな風に言わなくてもいいじゃん。」



冷たい言い方にムッとしてしまう怜悧。



「だってさ。ぬか喜びしたくねぇーじゃん。」


少し唇を尖(トガ)らせ反論する。


「期待が大きい分、もしダメだった場合の落ち込みとか考えると、今、軽はずみなこと言えねぇよ。」


何でも大丈夫大丈夫で、すましてしまいそうなのに意外と考えてるんだ・・・
少し嬉しくなる。



「ネガティブですねぇ。もし成績がダメでも、その他で補うつもりでいなきゃ。これでも、いくつか策を考えているんですよ?後でこっそり教えますから。」


恭は・・・意外と策士だな。
あ、元々か。


「・・・怜悧。」


あ、凛だ。
とことことやってくる。


「お休みなにする?」


凛はお休みのことでいっぱいのようだ。
可愛い。




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