男装人生
それから列車内ではファッショントークで圭也と白熱した議論になる。
圭也はファッションに並々ならぬこだわりがあるようだ。
「・・・もうすぐだから、出る準備して。」
景色を眺めていた凛が私達に声をかける。
あーだこーだ言っているうちに、目的地まであと少しというところまで来ていた。
「もうすぐかー楽しみ~‼」
始め不安しかなかったが、目的地が近づくにつれ旅への期待が上回ってきた。
もう、ここまで来てしまったんだし。
「あ、八巳が羽目外しすぎるなよだってよぉ~」
光・・・
昨日は試験が終わってから一度も見かけなかった。
心配してたから、試験が終わったら一番に来てくれると思ってたのに。
「ホントにそう言ってた?」
「八巳の性格考えろよ~ブツブツ言ってたぜ~」
「ふぅん。・・・試験の事なんか言ってた?」
「怜悧なら大丈夫だろうってさ~アイツすげぇ忙しいみたいだったぜ。」
そっか。
なんだ。
また、疑心暗鬼になっていたようだ。
私ってばダメだな・・・
光の事になると、変に勘ぐってしまう。
圭也の返事で気持ちがスッと軽くなるのを感じた。
「ってか、なんで圭也、光と話してんのッ⁉」
昨日は私だって会えなかったのに‼
「待ち伏せ~」
「え⁉」
「八巳に怜悧の様子報告しなきゃいけないしな。合宿の時もしてたんだぜ~って、俺パシリかよ‼」
うわっ
嬉しくて顔が緩む。
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