宿題するから利用して
一年生の冬に田上結衣に告白をしてから、すっかり避けられるようになり、
かわりに彼女の親友、山瀬愛美や小崎里緒菜を介してしか会話をしなくなってしまった。
更に嘆くなら、友達としてなんてなく、最低限のクラスメートとしてさえも接してくれなくなったような気がする。
赤い顔をしていた委員長が二年前の自分に被るから、――苛々する毎日だ。
マドカ高校の男子は、全体的に田上結衣に弱い。
「……はぁ、」
好きだなんて言わなければ良かった。
そうしたら、傍に居られたのに。
委員長のように利用してもらえたのに。
今や俺達の間には必要最低限の業務連絡しかされくなってしまった。