宿題するから利用して
「――あの、俺、…………小崎とか山瀬とか、なんか。付き合った方がいいかな俺、……もう高三、だし、」
結局、本音とは違う発言をしていた。
本当なら『田上さんと別れて』と言いたかったのに、彼の雰囲気に負けてしまい嘘を口にするのは俺。
近藤洋平の右手にある落書きプリントは喩えるなら学生らしい婚約届けの予約券だ。
ああ、投げやりでも田上結衣を諦めるには彼女がお似合いという女と付き合ったらいいのかもしれない。
もう報われない片思いをすることが嫌だった。
いつまでもあの子に恋をすることが苦痛だった。
だって田上結衣と近藤洋平は両思いなのだから――……