宿題するから利用して

今度から王道ブランド物にしようかと考えていた時だった。


『おーつか聞けよ、俺な? 短足だからローファー、上げ底マジック、あはは。体育ん時スニーカー履き変える手間がさー、逆にカッコイイだろ?』


目尻を少し持ち上げ、悪戯に笑ったのは高校一年生になったばかりの近藤洋平。


……難しいと思う。
いつだって利用される際にしか外見レベルの高い男子には話し掛けられなかったし、

からかわれることは慣れていたから気にしていなかったし、

だから、まさか自分なんかをフォローしてくれる同級生が居るなんて意外だった。

それも世界が違うキラキラ輝く人気者様に。

< 28 / 229 >

この作品をシェア

pagetop