宿題するから利用して

「もー近藤君あれだし、そこは邪魔しますか?忘れてんじゃん、あはは」

この状況における近藤洋平の立場なら、ローカルギャグを外した彼氏に被せの茶々を入れる彼女へ返事をして構わないのに、

「邪魔すんなら帰ります、あはは。暑いからあれよ、クーラーの役割を担ったのです、な? おーつか」と、

わざわざ第三者に話を振ってくる丁寧な社交性が嫌いだった。


「俺は!、……。」

そして言いかけた文句は飲み込んで、俺は聞こえない程度に舌打ちをする。

なぜなら、二人で喋ればいいのに自然と三角コミュニケーションをとる彼のような振る舞いが自分にはできないので、

そういう優れた人柄に劣等感を覚え卑屈になってしまったからだ。


ここは田上結衣や俺が暮らすE組なのに、F組の人間がどうして馴染む?

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