有明先生と瑞穂さん
「ごめん・・・」
口之津の服のすそをつまんで小さな声で有馬が謝った。
正直、そんな有馬の反応に驚く。
さっきまで感じていたイライラが吹き飛び、今はむしろどんな顔をしているのか見てみたい。
それでも変な意地が邪魔をして、態度は不機嫌なまま。
「どした、やけに素直じゃねーか」
「・・・・・・」
黙ったままの有馬は後ろから、口之津の肘の絆創膏をそっと撫でる。
有馬らしくないしおらしい行動がたまらなくて、我慢できずに振り向いた。
いつもの強気な態度とは違い、目を赤くして泣き出しそうなその顔に体が震える。
「違うの・・・」
「・・・?」
***
「あはっ」
有明の家――
瑞穂は携帯のメールを開いたかと思えば突然笑った。
隣にいた加津佐が冷めた目をして瑞穂を見る。
「晴ちゃん一人で笑うのコワイ」
「あっ、ちが・・・!これはその」
「何かおもしろいことでもあった?」
キッチンから戻った有明が瑞穂の向かいに腰を下ろした。
「今日の喧嘩の発端についてです」
「ああ」
加津佐が「喧嘩?」と首をかしげる。
「今口之津先生からメール来たんですけど、有馬さんが怒った理由って口之津先生絡みでだったんですね」
「どういうこと?」
「小浜先生が
『有明先生は生徒を恋愛対象に見るわけがない』
って言うのを
『先生と生徒が付き合うのは普通じゃない』
って言われてるみたいに捕らえて、自分と口之津先生との関係を否定されてるような気持ちになっちゃってカッとしたみたいですよ」
「へえ・・・」
口之津の服のすそをつまんで小さな声で有馬が謝った。
正直、そんな有馬の反応に驚く。
さっきまで感じていたイライラが吹き飛び、今はむしろどんな顔をしているのか見てみたい。
それでも変な意地が邪魔をして、態度は不機嫌なまま。
「どした、やけに素直じゃねーか」
「・・・・・・」
黙ったままの有馬は後ろから、口之津の肘の絆創膏をそっと撫でる。
有馬らしくないしおらしい行動がたまらなくて、我慢できずに振り向いた。
いつもの強気な態度とは違い、目を赤くして泣き出しそうなその顔に体が震える。
「違うの・・・」
「・・・?」
***
「あはっ」
有明の家――
瑞穂は携帯のメールを開いたかと思えば突然笑った。
隣にいた加津佐が冷めた目をして瑞穂を見る。
「晴ちゃん一人で笑うのコワイ」
「あっ、ちが・・・!これはその」
「何かおもしろいことでもあった?」
キッチンから戻った有明が瑞穂の向かいに腰を下ろした。
「今日の喧嘩の発端についてです」
「ああ」
加津佐が「喧嘩?」と首をかしげる。
「今口之津先生からメール来たんですけど、有馬さんが怒った理由って口之津先生絡みでだったんですね」
「どういうこと?」
「小浜先生が
『有明先生は生徒を恋愛対象に見るわけがない』
って言うのを
『先生と生徒が付き合うのは普通じゃない』
って言われてるみたいに捕らえて、自分と口之津先生との関係を否定されてるような気持ちになっちゃってカッとしたみたいですよ」
「へえ・・・」