有明先生と瑞穂さん
「何かあったの・・・?」

「いっ、いやあ~~・・・」

「・・・・・・・・・」



どう説明しようか・・・と布津を見ると、布津は顔を背けて有明先生を見ないようにしていた。



「えと・・・ちょっと転んじゃって。
大したことないんですけど」

「・・・そう。
布津君は大丈夫?」

「・・・・・・お、俺は・・・」


眉間にシワを寄せて言葉を詰まらせる布津に、有明先生は少し残念そうな顔をした。



「二人共乗っていく?
家まで送るよ」

「えっ」

「そーだよ、乗って行きなよー!
大変でしょソレじゃあー」

復活した加津佐が隣から急かした。


「・・・・・・・・・!」


有明がそう言った瞬間、布津の顔が曇り更に眉間にシワを寄せる。



(なんだよ、くそっ・・・)



背負うのと車では、車がいいに決まってる。

歩けば後15分は掛かるが車なら5分とかからない。


差を見せ付けられた気がした―――。


(いいカッコしやがって・・・!)


布津の中にどす黒い嫉妬心が渦巻く。
< 653 / 1,252 >

この作品をシェア

pagetop