有明先生と瑞穂さん
「なんでー?!晴ちゃん意味わかんねー!!」

隣で加津佐が煩い。

「なあ有明ってば!」

「・・・瑞穂さんがいいって言ってるからいいんだよ」

「・・・有明・・・・・・」


それはまるで自分に言い聞かせているよう。

その横顔は明らかにイラついている。


(あちゃ~~、今日はヤケ酒かあ・・・?)


ピリピリとした空気をようやく感じた加津佐はそれ以上言葉を発さなかった。






「・・・瑞穂、よかったの?」

「なーにがぁ~?」


瑞穂はまるで何事もなかったかのようにのん気な声を出している。


「何がって・・・・・・
乗っていった方がよかったろ」


自分の口から言うのは気が引ける。
それでも確認しておきたい。


「あ、ゴメン・・・。布津は乗りたかった?」

「ちげーし!
そうじゃなくて・・・

そうじゃなくて・・・・・・


俺に・・・気遣ったんじゃ・・・・・・」


もごもごとそのまま布津の声は消えてしまった。




「・・・・・・ぷっ」

「!!」

「ぶはははっ!」

「な、何笑ってんだよー!」

さっきとは立場が逆転だ。
笑われて布津の顔が赤くなり、赤くなればなるほどそれを見て瑞穂は笑った。
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