春は来ないと、彼が言った。
それに呼応するように頭から重みがなくなり、今度は肩にやってきた。
藍くんのくるくるした金色の髪の柔らかな感触が、頬を掠めることではっきりと伝わってくる。
どれだけ近い距離にいるの!?
発狂しそうになるくらい、それは鮮明に色濃く、わたしの中にピンク色の雫を落とす。
本日何度目かわからない赤面へとわたしをいざなう、雫という名の羞恥心を。
「あっ、あああ藍くん!?」
2人を無視したままなにも言わない藍くんへの戸惑いが隠せない。
くすっ