春は来ないと、彼が言った。


そして軽い足取りで妃ちゃんにオレンジジュースを渡すと、何事もなかったように席についてしまった。


隣でわなわなと震えているのは、もちろん…



「藍ー!!!け、喧嘩売ってんのか…!!」



恢だ。


なにをそんなに怒ってるのか、わたしはわからないけど…。



「…ね、ねぇ恢、睦くんは?」



目の前の妃ちゃんも恢と同じような表情をしてるけど、そこは見ないふりをしてみる。


って!

藍くん…もうご飯食べ始めてる…!


さすが超が付くほどマイペース、と感心してしまった。



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