僕の愛した生徒
僕は奈菜に回していた腕を慌てるように解いた。
「先生、どうしたの?」
屈託なく僕を見上げる奈菜。
僕は“どうもしないよ"と笑って見せ、側にあるパイプ椅子に腰を下ろした。
…僕は何をしているんだろう?
17歳も年の離れた、
しかも僕の生徒に…
「先生、大丈夫?」
奈菜は心配そうに僕の顔を覗きこんだ。
その顔はやっぱり玲香。
僕は奈菜を引き寄せ自分の膝に座らせた。
不意をつかれて僕の意のままになってしまった奈菜は、直ぐに立ち上がろうとしたが、
僕はそれを阻むように、後ろからきつく抱きしめた。
「先生、本当にどうしたの?」
今だけ…もう少しだけでいい。
玲香を感じていたい…
「奈菜、好きだよ。
しばらくこのままで居させて?」
奈菜は静かに頷いた。