ありのまま、愛すること。
フォーク・デュオ『ゆず』の北川悠仁さんと話したとき、彼はこう言っていました。

「被災地に行って僕が思ったのは、『自分はやはり歌うことしかできない。歌で自分の人生を生き抜くことが、自分のやるべきことなんだ』ということでした」

被災地だけでなく東京都のなかにおいても、被災したのと同等に、本当に生活に困っている方、明日の生活もどうなるかわからない、子どもを高校に行かせることができない方もたくさんいます。

カンボジアにも、ご飯も食べられない子がたくさんいるんです。

それから、日本では年間で3万人以上の方が自殺しているという現実もある。

それを考えれば、被災地だけでなく、それぞれの役割のなかで、それぞれ活躍しなければいけない場面がたくさんあるということなんです。

進退きわまって、踏み止まることができなくなって、命を絶ってしまう人がいる。

「生きている意味がない」と思って死を選ぶ若者がいる。それを防ぐためにはやはり、教育なのではないかと考えます。教育していくなかで、正しい「誇り」を教えていくことが大切です。
現在、「あいつはプライドが高い」という言葉は、いい意味に用いられていないことが多いでしょうが、本来はとてもいい意味で用いるべきです。プライドが高いということは、「己自身の力をよく知ったうえで、こうありたいと思う姿があって、それに一歩ずつ近づいていこうと努力している」

ことだと思うからです。
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