もう会えない君。
「あっ!もしかして隼の彼女さん?」
思い出したかのように言う由香里さんに「そうです」とだけ言葉を返した。
すると由香里さんは私の上から下を舐め回すように見つめた。
…怖い。
何が怖いかって聞かれたら笑ってない。
顔は笑ってるけど笑えてない。
何処となく、鋭く感じる視線…。
それは私の気の所為なのかもしれないけど。
「可愛い彼女さんね」
不敵な笑みを見せながら嫌味を零す由香里さん。
言葉では“可愛い”と言っていても内心ではそう思っていない事が表情から窺える。
何…この人。
怖いって思うのは私だけ?
「折角だから友達にならない?」
「えっ…?」
「確か、凛さんよね?」
「なんで知ってるんですか?」
「ん~…幼馴染だから」
「………」
「いきなりなんだけど明日、遊ばない?」
「…え」
「明日もこの場所で今時間に集合で!それじゃ私、行くね!」
そう言って駅のホームへと駆け足で向かってゆく由香里さん。
止める事も出来ないまま、私はただ茫然と立ち尽くしたままだった。