もう会えない君。


忘れたくて、忘れたくて…。
隼が信じたのは由香里さんの方だっていう事実を掻き消したくて逃げた。


今、隼に会ってしまえば私は泣き崩れるだろう。
そうしたらなんて言われるか分からない。
面倒だ、疲れる、なんて事を言われてしまえば立ち直る勇気すらない。


素直になれない自分が嫌い。
嫌な事は嫌って素直に言えない自分が大嫌い。
どうして言えないんだろう?
どうして私には出来ないんだろう?
周りは出来ている事がどうして私には…――――出来ないんだろう?


隼に嫌われたくない。
だけど信じてもらえなかった。


嘘でもいいから言って欲しかった言葉があった。


由香里さんの言葉を全てを信じ切らないでほしかった。
これを…嫉妬という言葉以外で何て言い表せるのだろうか。


嫉妬の塊が支配する。
私の心を大きな嫉妬心が…。


人間とは時として醜い生き物になる。
嫉妬心に支配されて洗脳されておかしくなる。
私もその中に一人に過ぎないのだろうけど…。


だけどそれは嫉妬してしまう程、隼が好きというわけで。
だけどそれは好きという言葉で誤魔化してしまう我儘なのかもしれない。
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