もう会えない君。


――皐から聞いた一つ一つの言葉に頬を涙が伝った。


どうして気付けなかったんだろう?
どうして信じてあげられなかったんだろう?

私は…
隼が苦しんでる時に傷付けてしまったんだ。


守ってくれてたのに。
私は自分だけしか見てなかった。


隼の本当の気持ちを聞く事だって出来たのに私は聞かずに逃げた。


追い掛けて来てくれるって勝手に期待してた自分が情けない。


私の為に…あの人と一緒に居る。
なのに私は隼になんて言った…?


“別れよう”


私は最低だ。
隼に一番、言ってはいけない言葉を発した。


あの時、隼はどんな気持ちだったのかな?


別れを告げられてショックだったよね。
それなのに私は自分だけがショックを受けたように引き籠って…本当に馬鹿みたい。


隼は隼なりに考えてただけなのに。


気付けなくて、ごめんね…。
隼…
私、まだ隼の事が好き。大好き。
隼は私の事なんてもう嫌いかもしれないけど私は隼が好き。


忘れた事なんてなかった。
この一週間、ずっと隼の事ばかり考えてた。


会えない君を。
ずっと…ずっと想い続けてた。


隼に…会いたいよ……。
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