もう会えない君。
「隼に…」
「えっ?」
「…会いたい」
抑えていた感情が溢れ出すと共に涙が頬を濡らした。
もう遅いの?
隼に会う事は出来ないの?
「凛ちゃん、」
言い辛そうな顔をしながら皐は言葉を綴った。
「隼には…――――」
綴られた言葉は、あまりにも衝撃的過ぎて…。
運命とは残酷で私と隼を引き離した。
会えると思ってた。
会えると信じてた。
――逢えると思いたかった。
だけど…
私は隼に会う事が出来ないんだ。
だって隼は…――――隣の部屋には居ないから。
大好きだった人はもう私の近くには居てくれなくて、大好きな人は私なんかの為に…自分を傷付けた。
―隼には会えないよ。
隼は由香里の家の近くに引っ越した。
それも由香里からの指示だったから。
どうしても守りたかったんだと思う。
自分にとって大切な人を、隼は守りたかったんだと思う。
他の誰でもない、凛ちゃんを…。
皐、私はどうすればいいの?
二度と会えないの?
由香里さんの家は何処にあるの?
聞きたい事は沢山あるのに言葉に出来ない。
隼…
私達は遠回りをし過ぎていたね。