もう会えない君。


隼のお母さんの言葉に私は糸が切れたように泣き叫んだ。


死のうと考えた私は大馬鹿者だ。
同じ世界に逝きたいなんて思った私は大馬鹿者だ。


隼は…
私の中で生きてる。


それは私が生きてる限り、ずっと…。


命を大切にしないと隼に怒られちゃうね。
自分の命に代えてでも隼が守ったのは由香里さんだけじゃない。


私の心も救ってくれた。
私の事を守ってくれた。


隼…
やっぱり貴方は私の中で一番です。


隼のお母さんは私にそれを教える為に来てくれた。


だから…。


「おばさん、」

「何?」

「私、隼の分も精一杯生きます」

「そう言ってくれて嬉しいわ」

隼のお母さんは隼にそっくりだ。
笑った顔も、優しい声色も、手の温もりも…。


くよくよ泣いてても隼は帰って来ない。
いつまでも泣き顔ばかり見せてたら、隼が心配しちゃうよね。


前を向いて歩くよ。


立ち上がった私は外に出た。
そして、空を見上げた。
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