幕末女剣士~新選組~


拝啓、北条美穂様


突然の手紙、驚いているでしょうか。
私の思いを届けたいと思い、筆を
取った所存です。
暫し、お付き合い願いますね。

これを読んでいると云うことは
もう私はそこには居ないのでしょう。
あなたとの約束、破ってすいません。
あなたと平助は正に私の娘、息子
のような気がしていました。
誰よりも私のことを心配してくれた
二人には感謝してもしきれない。
そういえば、あなたに初めて会った
とき、何故か癒されました。
雰囲気がとても暖かかった。
しかし剣を握ると凍てつくような
眼差しに変わると云う変化に驚き
もしました。
あなたのそんなところに平助は
惹かれたのかもしれませんね。
美穂さん、あなたは私に
幸せをくれました。
ありがとう
日々、前に進んでください。
皆さんのことをいつまでも
見守っていますよ。

山南敬助


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