蹴球魂!!!!
川の側に、2人で静かに腰を降ろす。


流れる沈黙は、決して気まずいものじゃなくて、凄く自然なものだった。


「やっぱ綺麗…」

「本当、だな」


なんの前触れもなくそう呟くと、晃汰は優しく応えてくれた。

晃汰の瞳に映る川はキラキラしていて、晃汰の瞳も輝かせた。


ードキン ドキン


急に早くなる胸の高鳴り。

みるみるうちに顔が火照っていくのがわかる。

やばい、好きだ。


晃汰の事、本当に本当に…好きなんだ。


冷静にそんな事を再確認してたら、晃汰の手があたしの手を包み込んだ。


「え…??」

あまりにもその行動が突然すぎて、何が起こったのか全然わからなくて…。

ただ右手から伝わってくる優しい温もりに、あたしの心臓はパンク寸前だった。


「俺、前に鈴木の事諦められるかもっつったじゃん??」

「う、ん…」


あの夏のウォータースライダー。

晃汰の言葉は、今でも鮮明に思い出せる。


「諦め、ついた」


嘘…!!!!

予想だにしない言葉に、あたしは声が出なくなった。


「理由わかるか??」

その言葉に、あたしはブンブンと首を横に振った。




「…円の事が、好きになったから」






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