蹴球魂!!!!
それからあたしたちは控え室を出て、ピッチへと向かった。


「うん…頑張ってくる。うん、うん……」

あれ??この声は…俊介??

「わかったって。じゃあそろそろ切るね」


俊介が電話を切ったのを確認してそーっと近寄る。


「わっ!!」

「どわぁぁぁぁぁ!!!!」

耳元で声を出すと、俊介はオーバーすぎるリアクションで飛び跳ねた。

「そんなビビった??」

「び、ビビりますよまーちん!!!!」

ぶふっ!!俊介の目が真ん丸になってる!!


「誰と電話してたの??」

「…う、うん??」

曖昧な返事。俊介の顔は真っ赤…。

ま、まさか!!!!

「かの「違うからね!!」」


“彼女!?”って聞こうとしたら、俊介に遮られた。


「じゃあ誰??」

「っ…」

「言いたくないなら言わなくていいよ??」

「や、言うけど…引かない??」

「もう十分引いてる☆」

「え」


俊介って百面相!!

そして何となーく話の内容の予想はついたけどね。


「今俺が片想い中の人…」

「やっぱりか」

「晃ちんには申し訳ないんだけど、好きになっちゃったんだよね」

「むしろ晃汰は喜ぶんじゃ…」

「何か言った??」

「な、何もー??」
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