はぐれ雲。
大きな円形のドームの中心に、黒い巨体のプラネタリウムがどっしりと構えている。
「久しぶりよね、こんなところ」
「ガキの遠足かよ」
ブツブツと亮二はまた不機嫌そうだ。
「怒ってるでしょ」
「怒ってねぇよ」
「うそ」
「うるせぇ」
博子は笑って席についた。
背もたれがゆっくり倒れる。
亮二も背もたれを倒した。
淡い光に、白いドーム型の天井が浮かび上がる。
上映時間までもう少しだ。
<星座、か…>
博子はあることを思い出すと、笑いが止まらなくなってしまった。
「気持ち悪りぃな、おまえ。何笑ってんだよ」
亮二がしかめっ面で体を起こした。
「ね、ね、新明くんって」
博子も体を起こす。
しかし笑いが止まらず、次の言葉がなかなか出てこない。
「…んだよ、早く言えよ」
「乙女座なんでしょ」
「は?だからどうだっつんだよ」
彼はムッとして、もう一度背もたれを倒した。
中学の時、女子の間で占いが流行った。
博子も少なからず、その輪に入る。
星占い、動物占い、いろんなものがあったが肝心なのは相手の生年月日。
顔を真っ赤にして、亮二に誕生日を聞いた記憶がある。
『それを聞いてどうすんだよ』
案の定、彼は教えるのを渋った。
『いいじゃない。だって普段私に偉そうなこと言ってるけど、本当はそんなに私と誕生日離れてないんじゃない?私、5月生まれよ。まさか、新明くん3月生まれ?だったら、そんなに変わらないのに学年が一つ違うだけで、こんなに偉そうにされたら、たまんないもの』
意味のよくわからない理屈をこねた記憶がある。
素直に聞けなかったから。
『面倒なやつだぜ、全く』
そう言って彼は誕生日を教えてくれた。
「久しぶりよね、こんなところ」
「ガキの遠足かよ」
ブツブツと亮二はまた不機嫌そうだ。
「怒ってるでしょ」
「怒ってねぇよ」
「うそ」
「うるせぇ」
博子は笑って席についた。
背もたれがゆっくり倒れる。
亮二も背もたれを倒した。
淡い光に、白いドーム型の天井が浮かび上がる。
上映時間までもう少しだ。
<星座、か…>
博子はあることを思い出すと、笑いが止まらなくなってしまった。
「気持ち悪りぃな、おまえ。何笑ってんだよ」
亮二がしかめっ面で体を起こした。
「ね、ね、新明くんって」
博子も体を起こす。
しかし笑いが止まらず、次の言葉がなかなか出てこない。
「…んだよ、早く言えよ」
「乙女座なんでしょ」
「は?だからどうだっつんだよ」
彼はムッとして、もう一度背もたれを倒した。
中学の時、女子の間で占いが流行った。
博子も少なからず、その輪に入る。
星占い、動物占い、いろんなものがあったが肝心なのは相手の生年月日。
顔を真っ赤にして、亮二に誕生日を聞いた記憶がある。
『それを聞いてどうすんだよ』
案の定、彼は教えるのを渋った。
『いいじゃない。だって普段私に偉そうなこと言ってるけど、本当はそんなに私と誕生日離れてないんじゃない?私、5月生まれよ。まさか、新明くん3月生まれ?だったら、そんなに変わらないのに学年が一つ違うだけで、こんなに偉そうにされたら、たまんないもの』
意味のよくわからない理屈をこねた記憶がある。
素直に聞けなかったから。
『面倒なやつだぜ、全く』
そう言って彼は誕生日を教えてくれた。