はぐれ雲。
「加瀬さん」
亮二が体を背もたれに預けた。
チカチカと点滅する外灯を見ながら、
「あんた、正真正銘の刑事さんですよね?今の推理はどうかと思いますねぇ。
それとも、俺たちがテレビで観る刑事、あれは脚色しすぎなんですかね」
と、わざとらしく声をたてて笑った。
「そんなくだらないことをおっしゃってる暇があったら、早く奥さんのところに帰られたらいかがですか。俺も生憎、忙しいもんでね。あんたの的外れな話に付き合ってる場合じゃないんですよ」
そう言って、けだるそうに立ち上がった。
その様子を見て、達也も追うように腰をあげる。
「博子が昔、こう言われていたことをご存知ですか?」
背を向けたまま、亮二は足元の小さな石を蹴った。
「あなたを見ている時の博子に、世界中のどんな素敵な男性が愛の告白をしても、彼女はふりむきもしないだろう…って」
「……」
「それは、今でも変わらない」
達也の声が心なしか震えた。
「くだらない、もう失礼しますよ」
「新明さん!」
呼び止める達也の強い口調に、面倒くさそうに亮二は「なんですか」と答え、再び足元に視線を落とす。
「今でも、博子を愛していますか?」
突然の問いかけに、亮二は思わず振り返った。
みるみるうちに、その整った目元が険しくなってゆく。
「答えてもらえませんか」
冷たい風が二人の間を吹き抜けた。
亮二が体を背もたれに預けた。
チカチカと点滅する外灯を見ながら、
「あんた、正真正銘の刑事さんですよね?今の推理はどうかと思いますねぇ。
それとも、俺たちがテレビで観る刑事、あれは脚色しすぎなんですかね」
と、わざとらしく声をたてて笑った。
「そんなくだらないことをおっしゃってる暇があったら、早く奥さんのところに帰られたらいかがですか。俺も生憎、忙しいもんでね。あんたの的外れな話に付き合ってる場合じゃないんですよ」
そう言って、けだるそうに立ち上がった。
その様子を見て、達也も追うように腰をあげる。
「博子が昔、こう言われていたことをご存知ですか?」
背を向けたまま、亮二は足元の小さな石を蹴った。
「あなたを見ている時の博子に、世界中のどんな素敵な男性が愛の告白をしても、彼女はふりむきもしないだろう…って」
「……」
「それは、今でも変わらない」
達也の声が心なしか震えた。
「くだらない、もう失礼しますよ」
「新明さん!」
呼び止める達也の強い口調に、面倒くさそうに亮二は「なんですか」と答え、再び足元に視線を落とす。
「今でも、博子を愛していますか?」
突然の問いかけに、亮二は思わず振り返った。
みるみるうちに、その整った目元が険しくなってゆく。
「答えてもらえませんか」
冷たい風が二人の間を吹き抜けた。