はぐれ雲。
「…青木?」
目を細めて見る。
胸元が大きくあいたワンピースを身にまとい、さっそうと歩いていく。
間違いない。
ここに映っているのは、青木真梨子だった。
日付は偶然にも新明が死んだ、まさにその日。
彼女がホテルを利用すること自体、なんら不思議なことではない。恋人がいるということは、以前から聞いていた。
ただ最近博子と連絡を取り合っていないようだったので、気になっていたのだ。
「この女が何か?」
「あ、いや、大学時代の後輩だったもんだから。ごめん、邪魔しちゃったな」
そう詫びると達也はマウスに手を伸ばし、彼の代わりに画像を再生させた。
「おぅい、加瀬、行くで」
向こうで桜井が呼んでいる。
「はい、今行きます!
じゃあ、またな。事件解決のあかつきには、飲みに行くぞ、おごるよ」
「いいですねぇ、久々に加瀬さんと一杯やりたいですよ」
「俺もだよ」
後輩の肩を軽くたたくと、達也は桜井の方へと歩き出した。
しかし桜井が強張った顔で、逆に彼の方にドスドスと足音をたててやってくる。
「桜井さん?」
驚く達也を横目に、桜井は先ほどの若い後輩刑事のところへ大股で近寄った。
「ちょ、ちょっ。さっきのもう一回見せてか」
「は、はぁ」
若い刑事は戸惑いながら、マウスをクリックする。
「そこや!」
桜井の大きな声が響き渡った。
達也も駆け寄ってパソコン画面をのぞきこむ。
スーツ姿の中年の男が一人、そこにいた。
「これは…林哲郎やな」そう呟くと、桜井は頷いて「間違いない」と言い切った。
「あの、圭条会の?」
「そうや」
達也も身を乗り出して、画面を食い入るように見つめる。
「この男が…」
若い刑事は何のことかわからず、一歩下がって二人の背中を見つめている。
「こいつどこの部屋に入るんや?」
画面の中の林は周囲を警戒するように何度も辺りを見回すと、ひとつの部屋をノックした。
誰か先に部屋で待っていたのだろう、しばらくすると中からドアが開けられる。
目を細めて見る。
胸元が大きくあいたワンピースを身にまとい、さっそうと歩いていく。
間違いない。
ここに映っているのは、青木真梨子だった。
日付は偶然にも新明が死んだ、まさにその日。
彼女がホテルを利用すること自体、なんら不思議なことではない。恋人がいるということは、以前から聞いていた。
ただ最近博子と連絡を取り合っていないようだったので、気になっていたのだ。
「この女が何か?」
「あ、いや、大学時代の後輩だったもんだから。ごめん、邪魔しちゃったな」
そう詫びると達也はマウスに手を伸ばし、彼の代わりに画像を再生させた。
「おぅい、加瀬、行くで」
向こうで桜井が呼んでいる。
「はい、今行きます!
じゃあ、またな。事件解決のあかつきには、飲みに行くぞ、おごるよ」
「いいですねぇ、久々に加瀬さんと一杯やりたいですよ」
「俺もだよ」
後輩の肩を軽くたたくと、達也は桜井の方へと歩き出した。
しかし桜井が強張った顔で、逆に彼の方にドスドスと足音をたててやってくる。
「桜井さん?」
驚く達也を横目に、桜井は先ほどの若い後輩刑事のところへ大股で近寄った。
「ちょ、ちょっ。さっきのもう一回見せてか」
「は、はぁ」
若い刑事は戸惑いながら、マウスをクリックする。
「そこや!」
桜井の大きな声が響き渡った。
達也も駆け寄ってパソコン画面をのぞきこむ。
スーツ姿の中年の男が一人、そこにいた。
「これは…林哲郎やな」そう呟くと、桜井は頷いて「間違いない」と言い切った。
「あの、圭条会の?」
「そうや」
達也も身を乗り出して、画面を食い入るように見つめる。
「この男が…」
若い刑事は何のことかわからず、一歩下がって二人の背中を見つめている。
「こいつどこの部屋に入るんや?」
画面の中の林は周囲を警戒するように何度も辺りを見回すと、ひとつの部屋をノックした。
誰か先に部屋で待っていたのだろう、しばらくすると中からドアが開けられる。