ハルアトスの姫君―君の始まり―
「言えなかった言葉って…これ…?」
「うん。大切なものを大切だと、好きなものを好きだという勇気が俺にはなかった。言葉にしてしまえば自覚してしまうから。
…失う恐怖が先立ってしまうから。だけど失う怖さよりもずっと、傍にいる幸せを感じたいと思う、今は。」
「あたし…強くないよ…?」
「そんなことを言うなら俺だって強くない。
でも君の隣に立つなら強く在りたいと思う。
…というか、ジアがいるならそれで強くなれる。」
「あたし…も、キースの傍なら強くいられる気がする。」
「それは光栄だ、お姫様。」
「っ…どうせあたしはお姫様なんてガラじゃ…。」
ふっとキースの人差し指があたしの唇にあてられた。言葉はそれ以上言えない。
「君はお姫様だよ。俺は王子ってガラじゃないけど、それでもお姫様に選ばれたいと思っている。
…選んでくれる、ジア?」
唇を塞いでいた指が下ろされる。
「…キースの方がよっぽど王子様っぽいよ…。
ミアみたいにお姫様っぽくないし、女の子っぽくないし、び、微妙に乱暴だからつりあわないかもしれないけど…。
でも、キースの傍にいたい。傍にいてほしい…だから、もう、どこにも行かないで。
あたしも…キースのことが好き…だから、だからっ…ちゃんと傍にいて。」
言葉が言い終らないうちにその強い腕に抱きしめられる。
今までに抱きしめられた中で一番強く、空気さえあたしたちの間に入り込めないほどに。
「うん。大切なものを大切だと、好きなものを好きだという勇気が俺にはなかった。言葉にしてしまえば自覚してしまうから。
…失う恐怖が先立ってしまうから。だけど失う怖さよりもずっと、傍にいる幸せを感じたいと思う、今は。」
「あたし…強くないよ…?」
「そんなことを言うなら俺だって強くない。
でも君の隣に立つなら強く在りたいと思う。
…というか、ジアがいるならそれで強くなれる。」
「あたし…も、キースの傍なら強くいられる気がする。」
「それは光栄だ、お姫様。」
「っ…どうせあたしはお姫様なんてガラじゃ…。」
ふっとキースの人差し指があたしの唇にあてられた。言葉はそれ以上言えない。
「君はお姫様だよ。俺は王子ってガラじゃないけど、それでもお姫様に選ばれたいと思っている。
…選んでくれる、ジア?」
唇を塞いでいた指が下ろされる。
「…キースの方がよっぽど王子様っぽいよ…。
ミアみたいにお姫様っぽくないし、女の子っぽくないし、び、微妙に乱暴だからつりあわないかもしれないけど…。
でも、キースの傍にいたい。傍にいてほしい…だから、もう、どこにも行かないで。
あたしも…キースのことが好き…だから、だからっ…ちゃんと傍にいて。」
言葉が言い終らないうちにその強い腕に抱きしめられる。
今までに抱きしめられた中で一番強く、空気さえあたしたちの間に入り込めないほどに。