飛べない黒猫
この手の交渉事では、相手の要求を全て呑み下手に出るものではない。
青田も事業経営を行っていく中で、そのあたりの駆け引きのコツは充分に心得ていた。
「では、私の書斎に来てください。
写真を渡します。
真央に対しての取材も受けましょう。
さ、どうぞ…」
青田は立ち上がり言った。
出来るだけ早く、この男達と家族を引き離しておきたかった。
彼等の目当ては、マスコミに一切出てこない真央のネタを手に入れて、他社をすっぱ抜く事だ。
それが手に入るんだ文句はないだろう…青田はそれ以上の情報を与えるつもりはなかった。
「待ってくださいよ…
それは無いでしょう、青田さん。」
「いや、充分です。
これ以上お答えするつもりはありません。
納得出来ないのであれば、この取引は決裂です、お帰り頂きましょう。そして、私はあなた達を恐喝と名誉毀損で訴えます。
ご覧の通り、わたしには財力と地域・業界有力者の繋がりが有りますからね、弁護士雇って、合法的かつ徹底的に君たちを潰しますよ。」
ニヤついていた男の顔つきが変わった。
「いいですか、もう一度言います。
君たちが選べるのは2つに1つ。
真央の写真と、わたしが答えた取材内容を、どこかの週刊誌に高く売りつけ収入を得る。
これが、1つめ。
2つめは、真央の義理の母親と兄である一般人の過去の被害を、面白半分に取り上げた記事を書いて、わたしに訴えられ潰される。その、どちらかです。」
男は険しい顔で、ふぅっと、息をつき、青田を見上げてニヤリと笑う。
「おっかねー事言わないで下さいよ。
僕たちは取材させて貰いに来ただけなんですから。
喜んで、写真は頂いて帰りますよ。」
「この封筒は返さないが、いいかね?」
「えっ?なんですか?
僕たちは手ぶらで来ました。
そんな封筒は知りません。」
男はそう言って立ち上がり、青田の後に付いて書斎に向かう。
やれやれ…と、苦笑いし、肩をすぼめた。
もう一人の背の低い男も、カメラを抱えて慌てて後を追って行った。
青田も事業経営を行っていく中で、そのあたりの駆け引きのコツは充分に心得ていた。
「では、私の書斎に来てください。
写真を渡します。
真央に対しての取材も受けましょう。
さ、どうぞ…」
青田は立ち上がり言った。
出来るだけ早く、この男達と家族を引き離しておきたかった。
彼等の目当ては、マスコミに一切出てこない真央のネタを手に入れて、他社をすっぱ抜く事だ。
それが手に入るんだ文句はないだろう…青田はそれ以上の情報を与えるつもりはなかった。
「待ってくださいよ…
それは無いでしょう、青田さん。」
「いや、充分です。
これ以上お答えするつもりはありません。
納得出来ないのであれば、この取引は決裂です、お帰り頂きましょう。そして、私はあなた達を恐喝と名誉毀損で訴えます。
ご覧の通り、わたしには財力と地域・業界有力者の繋がりが有りますからね、弁護士雇って、合法的かつ徹底的に君たちを潰しますよ。」
ニヤついていた男の顔つきが変わった。
「いいですか、もう一度言います。
君たちが選べるのは2つに1つ。
真央の写真と、わたしが答えた取材内容を、どこかの週刊誌に高く売りつけ収入を得る。
これが、1つめ。
2つめは、真央の義理の母親と兄である一般人の過去の被害を、面白半分に取り上げた記事を書いて、わたしに訴えられ潰される。その、どちらかです。」
男は険しい顔で、ふぅっと、息をつき、青田を見上げてニヤリと笑う。
「おっかねー事言わないで下さいよ。
僕たちは取材させて貰いに来ただけなんですから。
喜んで、写真は頂いて帰りますよ。」
「この封筒は返さないが、いいかね?」
「えっ?なんですか?
僕たちは手ぶらで来ました。
そんな封筒は知りません。」
男はそう言って立ち上がり、青田の後に付いて書斎に向かう。
やれやれ…と、苦笑いし、肩をすぼめた。
もう一人の背の低い男も、カメラを抱えて慌てて後を追って行った。