秘密な結婚
「だけど…、泣いてたし…。
嫌になった?俺の事…」
…紗和がそう思っても仕方ない。
俺はたとえ仕事のためとは言え、
最近毎日彼女を傷付けているのたから。
……でも、だからと言って
彼女を手離せるのか?
さっきのアイツらに紗和を譲れるのか?
―――無理だ。
紗和がいないと、
俺はもう、生きるのが嫌になる。
じゃあ、皆に俺達の事をいっそ
話してしまおうか。
紗和に誰も近付けない様に。
……いや、だめだ。
じいさんを怒らせたら
紗和を余計に傷付けてしまう。
そもそもこんな境遇の俺は
こんな形でしか
彼女を手に入れる事など出来なかった。
無理矢理、春木の籍に彼女を入れたからこそ
じいさんは俺の真剣な気持ちを
分かってくれたんだ。
じいさんの条件は
守らないと…。