吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
「君がやったのか?どんな技を使った?」
中折れ帽の男がイオタに顔を近づけた。口を開くごとに錆臭い臭いが鼻をつく。
まさかこの男も吸血鬼!?
血の臭いがするということはまず間違いない。
しかも明白な敵意が感じられる。
「とりあえずさっさと始末してしまうか」
中折れ帽の男は付き添ってきた隊員から日本刀を受け取る。
「少佐、お言葉ですが、本部に戻ってじっくり調べたほうがよいのでは?」
髭男の言葉はイオタに救いの手を差し伸べていることに等しい。