吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
「そんなに早く死にたいのか?」
ガンマ少佐が苦虫を噛み潰したような顔をして日本刀を力強く握る。冷静さが欠けている。「君にはエサになってもらう」
ガンマ少佐は日本刀の剣先をイオタの顎の下にぴったり付け、顔を無理やり押し上げた。
じわりと伝わる冷たさはガンマ少佐の心をそのまま表している気がして、剣先の力が入る方向に恐怖感を引きずられながら移動させられた。
「二階に隠れているもう一匹の吸血鬼に告げる。友達を殺されたくなければさっさと出てこい!」
部屋の外まで連れて行くと、ガンマ少佐は大階段の下から大声を張り上げた。