吸血鬼は淫らな舞台を見る   episode ι (エピソード・イオタ)


『ええ、そうよ。でも、その血を飲むには覚悟が必要よ。もしかすると時空が歪んで現実の世界が崩壊するかもしれない』


ジェーンの緊迫感のある喋り方は最終手段でありながら、かなりのリスクを伴うことを連想させるが、イオタには現実の世界の運命まで背負うつもりはない。


ガンマ少佐に復讐できればそれでよかった。


「確かアルファという吸血鬼の血だよね」


『ええ、過去へ戻る座標軸はアルファがガンマ少佐に殺される少し前に設定して念じなさい。原点となる過去の舞台へ行くことになると思う。そこでどんなことが起るかなんて想像もできないけど、ガンマ少佐をその舞台で殺せば、未来が変わるのは間違いないわ』

< 330 / 398 >

この作品をシェア

pagetop