吸血鬼は淫らな舞台を見る   episode ι (エピソード・イオタ)


「くっ……」


イオタは顔を傾けるのが精一杯で、直線的に飛んできた日本刀が右肩を貫通して座席に突き刺さった。


「子供?!……日本刀が刺さっているのに割りと平気な顔をしているな……しかも同時に揺れもなくなったのはどういうことだ?」


ガンマ少佐は険しい顔つきでイオタを睨む。


「に、鈍いね、ガンマ少佐……」


イオタは串刺し状態を目で見てしまい、痛い!というイメージを頭の中から排除することができず、苦痛で顔を歪ませた。


それでも日本刀を抜くときは、痛くない!痛くない!簡単に抜けるはず……と気合を入れて念じた。

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