ONLOOKER Ⅲ
「ねぇ、笑って?」
「それ、よく言うよね」
「だって笑った顔好きにょろ。」
「……俺の、笑った顔が好きなの? それとも」
色白の口許をゆるりと緩めて笑う彼に、少女は唇を尖らせて、「そんな笑い方じゃなくって、」と目を伏せる。
ふい、と顔を逸らした少女を見て、彼がまた笑った。
そして、自分の少し傷んだ金髪に触れてから、くるくると跳ねる細い黒髪に、指を伸ばす。
「真琴に聞いたんだけどね」
「なーに?」
「『聖先輩って、何気に恋宵先輩の支えになってるよね』だって」
「ふふ、直ちゃんでしょ」
「手厳しいよなー……実際、そーなの?」
「えぇ? 秘密にょろよー」