前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―
仕方がないので、いつものように学校の制服をチョイス。
持っている私服よりかは絶対にご立派であろうナリで俺は舞台を観に出掛けた。
「―――…へえ。此処が御堂先輩の通っている聖ローズマリー学院か」
「大きいですね。空さま」
迎えの車から降りた俺とさと子ちゃんは目前の学校にあっ気取られる。
聖ローズマリー学院。
私立高校で、都内の女子校の中でも偏差値はトップクラス。俺が通っている私立エレガンス学院と肩を並べる名門校だ。
なんでも幼稚舎から大学までの一貫教育をしているとか。
お金持ちの親御さんは幼稚園から此処に入れさせてより品の高い女性になってもらおうとしているらしく、倍率もかなり高いらしい。
さすがは名門校。
エレガンス学院に負けないくらいの敷地を誇っている。
乙女の可憐さを際立たせる花壇の彩られた数と、正門から見えるレンガ造りの校舎はレトロな雰囲気を醸し出す一方で、厳かな空気を放っており、通う女子の気品を高めようとしている。
此処に通えば誰もが恥ずかしくないレディになる、と言われている名門中の名門か。
御堂先輩みたいなレディとはかけ離れた女性も此処に通っているんだな。
あ、豆知識だけど俺の元カノも本当は此処に通うつもりだったんだって。
前に御堂先輩が言っていた。
舞台公演のために生徒自らが出店が開いている。盛り上がりようから文化祭を彷彿させるな、これ。すっごい盛り上がりよう。
「お二人とも準備は宜しいですか?」
ぽかんと口を開けて学校を見ていた俺達は蘭子さんに声を掛けられ我に返る。
振り返ると微笑ましそうに目尻を下げている教育係さまがチケットを差し出してきた。
どうぞ楽しんできてください、そう言って二枚のチケットを各々手に握らせてくる。
蘭子さんも多忙な身の上だからな。
一緒には観に行けないらしいんだ。
良かった、さと子ちゃんを誘って。一人で観に行くより、二人で観に行った方が楽しいもん。
「空さま、お迎えの際にはご一報を。さと子、空さまのことは頼みましたよ。くれぐれもお怪我等のないように」
「そ、そんな大袈裟「この身にかえてもお守りいたします! 不遜な輩は近付かせません!」