学園奉仕活動
一方、屋上では


「青々しいですね〜」


恋が屋上のフェンスにもたれ、空を見上げながら言う。

「確かにそうだな。良い天気だ・・・・・」

私も恋の隣でフェンスにもたれ、空を眺めている。


恋が言った通り「青々しい」という言葉がぴったり合いそうなくらい、雲一つ無く清々しい、見ていて気持ちが良い空だった。


「・・・・・・・」


「・・・・・・・」


二人して空を眺める。


二羽のカラスが優雅に上空を過ぎていく


恐らく番いだろう


勝手な想像だが、この空を心から喜んでいる様に見える。


「・・・・・・・」


「・・・・・・・」


好きな人とこの何処までも続く美しい世界を飛べたらどれだけ幸せだろうかな・・・・・・・











『なあ、なあ。アリスカア、アリスカア』

少し前を飛ぶ旦那が振り返り声を掛けてきた。


『アリスカアって言うな。普段「カア」なんて付けないくせしよって』


私はため息混じりにそう返し旦那の隣に並んで飛行する。


『おい、お〜う。つれないぜ〜、カア〜アリスカア〜』


『うるさい。目突つくぞ。・・・・・・・で、なんなんだ?』

『なんなんだって・・・・・・・別に何も無いけどさ』


『お前っ、何もないのに、私の優雅な空中散歩を邪魔したのかっ!?』


あれほど言ったのに!


「今日は、この良い天気を楽しみたいから、邪魔しないでね」と、女性らしくお願いと言うから、慣れない語尾に「ね」を付けてまで頼んだのにっ!



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