愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
神林君が泊まった平日の翌日は、いつもこんな風にお喋りしながら、駅への約10分の道のりを並んで歩く。


実は結構お気に入りのひと時だったりする。


ただし、駅の改札を通ったところで、私達は他人になる。それが二人で決めたルール。
それはもちろん、会社の人に見られたら大変だからだ。


その駅が目の前に近付いた頃、


「そう言えば今夜は飲み会ですね?」


と神林君がおでこの汗を手で拭いながら言った。


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