恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

 大輔は車のキーを持って、玄関へと向かう。

 私もその後を追った。

 昨日よりつれない態度。

 やっぱり、呆れられちゃったかな。

 散々迷惑かけてるし、面倒くさい女だって思われちゃったかな。

 外に出ると、昨日よりずっと寒かった。

 いい部屋に住んでるし、いいスーツ着ているし、

 車買い換えてるし。

 まさか、巨額の借金を抱えていたりして。

 三年前はあんなにも彼のことを知っていたのに、

 今では大輔がよくわからない……。

 大輔の車は、国産のそこそこ良い車だった。

 助手席に乗り込むと、芳香剤の良い香りがする。

「住所、ナビに入れて」

「うん」

 足を捻挫した時以来のドライブだ。

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