SCHUTZENGEL ~守護天使~
何が何だか解らない、化け猫に襲われて助けてくれた女がベラベラと理解不能な話をまくしたててくる。
女はなおも口を開いた。
「おめでとう! あなたは暗黒の王に選ばれました。いつでも人間をやめることができます。おめでとう!」
あざけりを込めた甲高い声が青年に降り注いだ。
「ま、待ってくれ! 何を言ってるのかさっぱり解らない。ちゃんと説明してくれ、頼むから」
さすがに困惑して問いかけた。
彼女はしばらく青年を見つめると、溜息を吐いた。
「いいわ、教えてあげる。私はエルミ──『黒の女王エルミ』と呼ばれている。闇より人々を守りゆく者だ。『暗黒の王』というのはこの国、日本の魔物共の頂点に立つ者のことよ」
手にしていた槍はどこともなくかき消え、言葉一つ一つを丁寧に紡ぎ始める。
女はなおも口を開いた。
「おめでとう! あなたは暗黒の王に選ばれました。いつでも人間をやめることができます。おめでとう!」
あざけりを込めた甲高い声が青年に降り注いだ。
「ま、待ってくれ! 何を言ってるのかさっぱり解らない。ちゃんと説明してくれ、頼むから」
さすがに困惑して問いかけた。
彼女はしばらく青年を見つめると、溜息を吐いた。
「いいわ、教えてあげる。私はエルミ──『黒の女王エルミ』と呼ばれている。闇より人々を守りゆく者だ。『暗黒の王』というのはこの国、日本の魔物共の頂点に立つ者のことよ」
手にしていた槍はどこともなくかき消え、言葉一つ一つを丁寧に紡ぎ始める。