ワケがありまして、幕末にございます。




「そういやお前今日初陣かぁ?」


「んや前出たよ、古高捕縛したの俺だし」




あの時は人数がギリギリの状態で、しょうがなくって感じで土方に送り出された。


捕縛しただけだからまだ白梅の刀身は白いままだ。




「あんなの御用改めの内にはいんねぇよ!
お前の初陣は今日この日だ!!
ガハハハハ!!」




ここにもバカ1人。




「はぁ…」




行く前から何だか疲れてしまった。




「ため息つくとハゲるんだろ」


「…スゥー。

…大丈夫、俺は土方みたいにハゲない。
大丈夫、俺は土方みたいに…」


「呪文みてぇに言うな」


「痛っ」




…叩かなくてもよくない?



つか何この緊張感の無さ。


こんなんでいーのか…なんて微かに思った時。




「ケホッケホッ、ッ、ゴホッ」


「…!!」




聞こえた、むせる音。


そういえば沖田さんは今日結核が発症するんだった!!




「沖田さん?
大丈夫ですか?」




近寄って背中を優しく擦る。




「ゲホッゲホッ」




止めようと思えば思うほど咳が続くのか、苦しそうだ。





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