甘く、甘い、二人の時間
二人分のアルコールを運んだ後、
「ごゆっくりどうぞ。」
にこやかに微笑み、厨房らしき中へと去って行った。
それを見て、菫はほっとした様に小さくため息をついた。
「菫の元彼はいい男だな。」
「……っ。」
だから、つい意地悪を言ってしまう。
すると菫は動揺したのかサワーが変なところに入ったみたいで、真っ赤になってむせてしまった。
「…ゴホッ…ゴホッ…ツ。」
「大丈夫?」
そんなあからさまに動揺されたら、不安になる。
本当に、"泣いていたから送って貰っただけ"なのか?
俺に隠してる事、あるんじゃないか?
でも、話をしたかった康介君は姿を見せず、普通にお酒と料理を堪能した。
忙しいのか、わざとなのか。
まぁ、仕方ない。
さりげなく菫を問い詰める事にしよう。