甘く、甘い、二人の時間
「なぁもういいから!頭を上げてくれ!」
慌ててもう一度頼むと、康介君はゆっくり顔を上げた。
「…康介…」
菫は困惑しているみたいだ。
ああ、とにかく説明しないと!
「ごめん菫。彼に、昨日何があったか俺から質問したんだ。」
「いや、先に余計な口を出したのは俺だよ。菫を、あんな風に泣かせたのが許せなくて、嫌味の1つでも言ってやろうと思ったんだ。
でも、それこそ大きなお世話だったみたいで。」
康介君は俺の言葉を遮ってまで菫に弁解をしてくれて、
菫の元彼だけあって、性格もいいんだなぁなんて思わず感心してしまった。
「何?なんかよく分からないけど。」
菫はといえば、俺達の説明が理解できないのか首を傾げている。
「だからな、昨日送って貰った時に何かあったか?って聞いたんだ。 菫が後ろめたそうにしてたから。」
「…え?…あ、それは」
「大丈夫。ちゃんと説明したから。俺が菫にふられただけだって。」
康介君はそう言ってやんわりと微笑んだ。