甘く、甘い、二人の時間
「今手掛けているプロジェクトの件で、どうしても外せない出張が入って。」
「……」
「菫さえよければ、23日に会う?それとも25日の夜中には帰って来れるから、そのまま菫の家に行こうか?」
言いながら、情けないなとは思う。
でも、明らかに菫の顔色がおかしくて。
見た事無い位の怒りが感じられて。
ついつい、顔色を窺いながら話してしまう。
「もういい!!拓海のバカ!!」
目の前の菫は、涙目で、顔を真っ赤にして怒っていた。
当然だ。
だってクリスマスの旅行は俺が言い出したのに。
期待させて、勝手に裏切る形になってしまって、怒るにきまってる。
「菫、落ち着けよ。」
分かっているのに、それなのに、人目につくからなんて考えてしまったバカな俺は、謝りもせずになだめる事ばかり考えていて。
菫の気持ちを無視してしまった。