甘く、甘い、二人の時間

その大きな手で私の髪を触り、にっこりとほほ笑む。



「さっきの菫、甘くて、可愛くて、美味しかった。」


「…え///」




真っ赤になって反応する私をからかうように顔を近づけ、今度は優しく頬を撫でる。




「もしかして、足りなかった?」


「やだ、違うよ!」


「でも寝れないんだろ?」



とても楽しそうな表情で、意地悪な台詞を囁く拓海。



「そうじゃないから!」


必死に反論する私を見て、にやりと唇の端を持ち上げて笑う。




「まあ、いいか。今日からはいつでも菫に触れられるし。…覚悟しといて?毎日毎日、可愛がってあげるよ。」


「う…」


「そうそう、菫特製のチョコもまだあるしね。当分は甘い時間を堪能できそうだな。」





嬉しそうに笑う拓海は、私の額にキスを落とす。


そうしてSの表情を引っ込めていつもの拓海に戻ると、私を優しく包み込んだ。




「今日は、こうやってまったり過ごそう。これからは毎日同じ時間を過ごせるから。」


「うん。」



拓海のぬくもりを感じて、ドキドキして、でも暖かくて安心して。


自然と瞼を閉じていた。

< 206 / 209 >

この作品をシェア

pagetop