甘く、甘い、二人の時間
ああ…ダメ。
このまま流されちゃ、ダメ。
持てる理性を一生懸命総動員して、何とか拓海の胸に手をついて距離を取る。
「――菫?」
…ああ、やっちゃった。
なんて、すぐに後悔してしまう位、拓海は驚いた顔をして私を見下ろす。
そしてその表情はみるみる暗くなっていく。
「ごめん俺…嫌だった?」
「?!違う、違うよ!嫌なわけないから!嬉しいし!」
どさくさ紛れに恥ずかしい事を口走った気がするけど、誤解されたくないから慌てて否定した。
「あの、体が汚いかもしれないから。だから、その、シャワー浴びてから、その…」
続きはなかなか言い出せず、顔の温度は上昇するばかり。
目を合わせるのが恥ずかしいから、チラッと拓海を見上げると、さっきまでとは違い安心した表情を浮かべていた。