甘く、甘い、二人の時間
「俺は気にならないけど?それに菫は十分綺麗だし。」



「///……いや、そうじゃなくて、体がね……。」



どさくさ紛れに綺麗だなんて言うから、恥ずかしくて声が小さくなってしまう。


それに、突っ張っていた腕も力が緩んで、気づいたら拓海との距離は縮まっている。





「――そんなに、気になる?」


拓海は囁く様に耳元で呟き、甘える様な表情で私の顔を覗き込む。



「――」




ずるい。

そんな顔されたら、反抗出来ない。



鼓動が早くなって、ドキドキが止まらなくて、言葉を発する事すら出来ない。





私の腕から完全に力が抜ける。


そして、それを合図と捉えたのか。

また拓海の顔が近づいてきて、柔らかい唇がゆっくり重なる。




そんな行為を自然に目を閉じて受け入れている私は、きっと、拓海には勝てない。


でも、敗北でもいいのかも。

だって、こんなにも幸せな気持ちで一杯だもの。


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