甘く、甘い、二人の時間

「泊まっていい?」


満面の笑みを浮かべて問いかける。


すると菫は、ベッドに横になりながら、困った様な嬉しい様な…複雑な顔をして。



「移したくないから、一緒には寝ないよ?」


なんて釘をさす。


……って、おいおい。



「さすがに弱ってる菫と添い寝しようなんて、思ってないけど?」


「……///」



熱で浮かされた頭が、ちょっとおかしくなったのかな?


なんて思いながら、ついつい意地悪したくなるんだ。



「それとも、さっきの続きがしたかった?」

「///…ち、違う!!」


「まぁ、さすがに今日は休んでさ、明日…どう?」

「だ、駄目!!」

「どうして?誘ったのは菫なのに?」


あぁ、この可愛い反応が堪らない。


「明日までには、熱が下がるといいな♪」


追い討ちをかける俺の言葉に、菫は赤い顔をさらに真っ赤に染める。



…くせに。


「風邪移したくないから、本当に、駄目!!」


なんて真剣な表情で訴える。

< 67 / 209 >

この作品をシェア

pagetop