甘く、甘い、二人の時間


だけど……。


失敗かも。



12月のデパ地下は、クリスマス商戦真っ只中。


エンドレスに流れるクリスマスソング。

あちこちで目につくクリスマスケーキ予約受付中の文字。

綺麗に飾られたクリスマスツリーやリース。





ああ……駄目。


惨め過ぎて涙が出そうだ。

今の私に、この場所は辛過ぎる。







〜〜〜♪



突然、バッグから着信音が聞こえて。



「……拓海。」


それは、想像通りの人からで。

胸がぎゅうっと締め付けられる。



最近、一緒に機種変更したばかりのスマートフォンは、色違いのお揃い。



今、拓海は、焦りながら電話をかけてくれてるの?



だけど、出れない。


声でばれちゃうから。

泣いてる事。



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