甘く、甘い、二人の時間
何回かあった着信を全て無視した結果、スマートフォンは静かにその履歴だけを私に教えてくれる。
「ごめんね、拓海。」
今はまだ、連絡出来ない。
冷静に謝れる自信が無い。
きっと電話越しの拓海の声を聞いただけでも、涙が溢れてしまうから。
クリスマスの予定を楽しみに、なかなか拓海に会えない日常をやり過ごしていた最近の私。
だから、現実を受け入れるのはとても難しく、笑って「いいよ、仕方ないよ」なんて台詞を言える様になるには時間が必要。
冷たく音の鳴らないスマートフォンを握り締めて、ベッドに横になる。
――拓海、呆れたかな。
私、嫌われちゃったかな。
思い返せば、こんなにマイナスの感情をぶつけた事なんて今まで無かった。
めんどくさいとか思われていたらどうしよう……。
冬の空は時間と共にどんどん暗くなる。
当然だけど、明かりをつけていない私の部屋も、どんどん暗闇に呑まれていく。